自分は普段車の中で音楽を聴くことが多い。

日によってマチマチだけれど、
1日のどこかで音楽は鳴っている。

何枚聴いたとか
数えてないから覚えてないし、
何曲聞いたかとかそれも同じで、

だけれどふと流れ出したとき
そのメロディーに導かれて、ドアを開けるように記憶に辿り着くときがある。

春の陽気な匂いや、
夏の夕暮れや、秋の清々しい空の様、寒い日に窓から差し込む光のように

少し切なく揺れ動く感情に
秘めたる力を僕はエモの心情だと思う
ALGERNON CADWALLADERから爆発したようなエモリヴァイバル言われる今日のシーンではあるが
Empire!Empire!(I Was A Lonely Estate)、Rika、
THE WORLD IS A BEAUTIFUL PLACE & I AM NO LONGER AFRAID TO DIEとか
into it over it、いろんな90’sEMOを消化してきたバンドが出てきている

Twitterで流れてきて知った
the FURTの Art is everthing.を聴いた。

ファンタジックでピュアネスたっぷりな作品です。
けれど構成と、音の括りは
indie post / alternative rock emoあたりかな。

タイトルが示すように

フィーリングでこんなにも情景が溢れてくる

音と物語がリンクしていく

心地良くも儚げな色の絵を見ているみたい。

冷たくなった手のひらをあたためるように吹きかけるような吐息のように
小さく小さく歌い始める
景色が進み始めたようにメロディーの波が押し寄せてはフェードアウトしていく
The Fin.

この物語が詰まった音を作り出したthe FURTさんにインタビューを頂いたので掲載させていただきます。

Q1

先ずはthe FURTいうバンドの経緯について教えて下さい。

ーー

2012年の終わりに、ソロプロジェクトという形で始まりました。
“FURT”ってもともと英語にない言葉なんですが、何かのアナグラムとかではなく、
HoobastankのThis Is Gonna Hurtを聴いてて”Hurt”って単語が寝ぼけていて”Furt”に見えて。
僕の見間違いから、この「the FURT」という名前が生まれました(笑)。
以前はアメリカ村や京都を拠点にバンド活動をしていましたが、
バンドが解散したとき、自分の本当に今つくりたい音楽は何だろうと思って。
で、ひとりでアルバムを作ろうと決意したんです。
いろんな楽器を演奏できたのと、
バンドの時にアートワーク製作やミックスやマスタリング作業も経験していたので、
8トラックレコーダーでのアルバム製作が始まりました。それが2013年の1月です。

ーーー

Q2

the FURTのArt is everything.を聴いて感じたことは芸術的だと思いました。
アルバムを通しての世界観に一曲ずつの世界観、エモーショナルなポップスを軸にポストロックのエフェクト感、
音作りのひとつずつも徹底的にその世界観の表現、いや再現というべきかな?
今現在このアルバムの他にYouTubeに上がってる曲、
the FURTの曲たちはどういう風に作ってるんですか?

ーー

ありがとうございます。このアルバムでは声、ギター、ベース、ドラム、ピアノ、ストリングスの音でつくりました。
8トラックレコーダーですべての作業を行うため、派手な効果サウンドやボーカルの修正は一切できないので、
逆にそのアナログさを最大限に生かした温かいサウンドを作ろうと思ったんです。

製作には1年間かかりましたが、
アルバムを作り始める直前、海が見渡せる丘の上にのぼったんです。
そこには木が1本立っていました。

YouTubeで2013年の1月15日に公開したFin.というMVがあります。
この曲はアルバム「Art is everything.」の1曲目にも収録されていて、the FURTとして最初につくった曲です。
このMVの中に、冬枯れた丘に立つ1本の木の写真があります。そのときに僕が撮影した写真です。
僕はこの木を見た時、すごく感動したんです。この1曲からインスピレーションが広がりました。

Fin.をレコーディングした後、僕は山に登ったんです。
その頂上からの眺めは本当にすごくて。自然に圧倒されるというか。
僕は以前、目が不自由な方と接したことがあって、山の頂上からの眺めを見ているときにそのことを思い出したんです。
もし僕が今見ているこの景色をその人に伝えるとしたら、どう表現出来るんだろうと。
そのとき、the FURTの音楽は感覚的なもの、視覚的なイメージが伝わるものでありたいと思ったんです。
多くの人に広まるか以前に、多くの人が聴いたときに楽しめるものでありたいなと。

メジャーコードは明るいイメージで、マイナーコードは暗いイメージ、
それらをつなげるといろいろな世界を感覚的に表現できると思うんですが、
安心感、穏やかさ、優しさ、あたたかさ、希望、心地良さ、気持ち良さ、
そして「澄んでいる」はアルバム製作時のキーワードになっていました。
より繊細で、世界観をクリアにするためには、和音を探究することが大事だと思いました。

僕の音楽的ルーツであるエモとインディーを基盤に、スラックキーギターを研究しながら
オリジナルのギターチューニングを作るところからアルバムの作曲は始まりました。
コードって最も手軽に世界観を表現できると思うので、独自の世界観や空気感、雰囲気を形にするために、
まずチューニングから変えていきたいと思ったんです。
ギターでは演奏が難しいとされる和音を、どうにか演奏出来ないかと思って
極端に張ったりゆるめたりしていく中で、理想的なチューニングを作っていきました。
その調律上で得られる和音を縫うようにメロディーが生まれ、曲としての形になりました。
アレンジは、曲が1番気持ちよく聴こえる形を考えました。

このアルバムは、夜、小さな部屋でひとりヘッドホンで聴いたときに
「Art is everything.」という世界のドアを開いて冒険に連れて行ってくれるようなものでありたい。
そして、天気の良い日に車でドライブ中に聴いて、穏やかで心地よく気持ちよくなるような軽やかさも出したかったんです。
じっくり聴いて、日常のBGMにもなるような、その両方を満たす作品でありたいと思って作りました。
音づくりをするときに、「どっぷりと浸れるんだけど、軽やかな質感」を常にイメージしていましたね。
エモとインディーの調和というか。そういうのを意識していました。

製作中、行き詰まると、美術館に行ったり、芸術史の本を読んだりしていました。
それは「描かないを描く」というか、埋め過ぎない空白の美みたいなものをアルバムに還元出来たと思います。
音を重ねたいところを重ねなかったり、軽やかさはこういうところからの影響が大きかったと思います。
アルバムの最後に収録されているLife is frail, and Beautiful(人生は儚く、美しい)は、
製作中に山奥のダムで見たホタルにインスピレーションを受けてつけたタイトルです。

この曲、最初はボーカルがあったんですが、アルバムの最後の曲を映画でいうエンドロールみたいにしたくて。
思い切ってボーカルを削ったんです。「Art is everything.」という世界から帰ってくるようなイメージで。
メロディーが本来ある曲のメロディーを削ると、
リスナ-が余韻に浸りながら頭の中にそれぞれのメロディーを描けるんじゃないかなと思って。
アルバムの根底に「想像を創造する」というコンセプトを据えていたので、最後の曲はこういった表現として形にしました。

Fin.は前述したように、冬枯れた丘の上に立つ1本の木にインスピレーションを受けて生れました。
アルバムでのイメージとしては、
「Art is everything.」の世界へつながるドアの前に立っている感じです。

Telescopeは、ドアをくぐり、その世界へとゆっくりと落ちていくようなイメージです。

Navy Blueは、煌びやかな夜を描きたいと思って生まれた曲です。「Art is everything.」の世界で迎える最初の夜です。

Grasslandは、曲名が表すように草原、牧草地などをイメージしています。夜が明け、朝を迎えた感じを表現しました。

Trailは、飛行機雲、足跡をイメージしています。後ろを振り返りながらも、しっかりと歩き続けている感じです。

Pacific Lightは、穏やかな灯り。歩き疲れて、ゆらゆらと灯る焚き火を見ながら眠りに入っていく感じです。

The Place Where She Isは、彼女のいる場所。夢の中で、孤高の思い出や、辿り着けそうで辿り着けない目標をイメージしま
した。

Art is everythingは、この物語の主人公(リスナー)が、喜びも悲しみも受け入れて歩きながら、成長していくようなイメージ
です。
Utopiaは、喜びも悲しみも受け入れた主人公が、自分の力でわくわくする世界を描いていくようなイメージ。
Starting Overは、再出発という意味で、主人公がもとの世界へと戻り、また頑張って生きていこうと決意する感じです。
Life is frail, and Beautifulは、前述したようにホタルにインスピレーションを受けてつくった曲です。
アルバムではエンドロール、ドアを閉じてこちらの世界に戻って来たという感じです。

ーーー

Q3

今まだメンバーは募集しているんですか?メンバーがいないまま
今回iTunesから『Art is everything.』というアルバムを発売するに至ったのはどうしてなんでしょうか?

ーー

はい、メンバーは現在も募集中です。
僕は最終的にこの作品をフィジカルでリリースしたいと思っています。
先にiTunesで発売するに至った理由としては、この作品が出来上がったときに、
とにかく早く聴いてもらいたいと感じたことが1番大きいです。
アルバムをデジタルリリースしても、すぐにライブが出来ない状態であるのはつらいですが、
この作品をライブで一緒に表現したいと思ってくれるメンバーが集まり、
やがてフィジカルとしてリリースすることは今の僕の夢です。

ーーー

Q4

もし、よろしければ以前のバンドのことを知りたいのですが、どんな音楽をなさっていたバンドだったんですか?

ーー

The Usedの1stやStray From The Path等に影響を受けたスクリーモバンドで、
音源を作ってライブを重ねていました。
解散してしまいましたが、バンドのメンバーには人間的にも音楽的にも本当に成長させてもらいました。
とにかく当時は新しい音楽を作りたいと考えていて、ストイックになるあまり
僕は作曲において音楽の気持ち良さや心地良さから少しずつ遠ざかってしまったところがあると思っています。
そういった経験を、the FURTではしっかり生かして、心地良い音楽を描いていこうと思っています。

ーーー

Q5
独自でiTunes販売の音源というのは日本の音楽のシーンではかなり辛いスタートだと思います、
宣伝もSNSだけだと思うんで、

はじめて聴く人にアピールしたい部分はどういうところでしょうか?

ーー

そうですね、スタート時にソロプロジェクト、かつiTunes販売というのは宣伝活動において苦しい部分はあると思います。
そんな中で、こうして貴重なインタビューの機会をいただけたり、ローカルFM局や音楽系Web MAGAZINE、
エモ、インディーリスナーの皆さんに協力を得て、皆さんに広めていただける機会をもらい、本当に感謝しています。
はじめてthe FURTの音楽を聴く人には、本当に自由に聴いてもらえると嬉しいですね。
エモ、インディーが好きなリスナーの皆さんにはぜひ一度聴いていただければ幸いですが、
洋楽や国内インディーズを聴いたことのない皆さんにも、ぜひ聴いていただけると嬉しいです。
特殊なチューニングを使おうが使わまいが、バンドであるかソロプロジェクトであるか、有名か無名かなどに関係なく、
自由に聴いて、「気持ち良いな」と感じてもらえるところがあれば僕はすごく嬉しいです。

ーーー

Q6
メンバーが決まり次第ライブをしていくと思いますが、どのようなバンドとライブしたいとかはありますか?

ーー

Maeがまた活動を再開したら、一緒にライブしたいです。
Tangled Hairとも一緒にライブしたいです。
エモ、インディーに影響を受けているバンドはもちろん、
オールジャンルのイベントで国内外の様々な音楽性のバンドと一緒にライブしたいです。

ーーー

Q7
the FURTにとってEMOとはなんですか?

ーー

1曲をあげるとすれば、MineralのUnfinishedだと思うんです。
感情の塊というか。
僕らはそこから20年近く経った今を生きてて、EMOは現在音楽のジャンルを示す言葉として定着していますよね。
僕は現在エモと呼ばれる音楽の起源を生んだバンドたちに心から経緯を表しながら、
「感情と感覚の調和」を目指すことで、その先を切り拓きたいと思っています。

ーーー

Q8
これは聞いて欲しいと言うアルバムを3枚教えてください。

ーー

すごく悩みましたが、この3枚かなあと思います。
僕にとって特別なアルバムを選ばせていただきました。

Mae / The Everglow
The New Amsterdams / Worse for the Wear
Dakota Suite / Waiting for the Dawn to Crawl Through And Take Away Your Life

最初の2枚は有名ですが、もしこのインタビューを読んでくれた方々で
これらのアルバムを聴いたことがない方がいれば、ぜひ聴いてみてください。
きっとあなたにとって大切な1枚になるかもしれません。

the FURT

ーーー

四季よりもはやく移り変わる流行りとか、それも必要かもしれないけど、
音楽が好きなら誰にだって大切な一枚があると思う、自分にとって、ずっと信じれる音楽はどのくらいあるんだろ?

そう思ったとき、

このアルバムはいつまでも聴き続けるだろう名盤のひとつだと
思いました。

なんでか?

それは単純に純粋に
「いいなぁ」って
思ったからだよ。

https://itunes.apple.com/jp/album/art-is-everything./id793004112

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