salt of life / ZERO

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#1.モノローグ
#2.ceaseless number
#3.ゼロ
#4.claim in the shade
#5.transient advantage

http://saltoflife.bandcamp.com/album/zero

salt of life HP

http://saltoflifekyoto.wordpress.com

”salt of life,,どのような想いをもたせた名前ですか?塩の命?つまりは人間の汗、熱さですか!?

salt of lifeは英語の慣用句で「生き甲斐」「生活の糧」みたいな意味があります。音楽が大好きだったので意味の通り、そのままバンド名にしました。シンプルな単語で構成されている言葉を探して決めました。

とインタビューのそのままです。

メロディックの系譜とかどこまで知ってるかと言われりたらちょっと不安がありますが、最高のメロディックハードコアパンクなことくらいわかります。
歌いまくっててかっこいいし、ギターも刻みまくってる。凄まじい熱量を持って畳み掛けてくる、だけどテンションだけで共有するバンドではなさそう。

フィジカル盤「ZERO」は手作り感90’s激情ハードコアを思い出させます。京都産バーニングメロディックハードコアと謳われる彼らなりの旗を振り方で、加速していってほしい。

脈々と血が流れてることを忘れたくない、そのスピードで高揚する気持ちを忘れたくないなぁ。すげぇ作品です。

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この度puFF。インタビューお受けいただきありがとうございます。
with one accorsディストリビューターとして、salt of lifeというバンドとして石井さんはご活躍なさっていますが、salt of life はどのように結成されたバンドなんでしょうか??
salt of life はどのようなバンドをイメージに結成されたのでしょうか??

salt of lifeのギターとボーカルをやっている石井です。
with one accordというディストロもやっています。

with one accordは僕とタナカユウキという人の2人で運営しているディストロで、salt of lifeも元々はユウキさんと2人で結成しました。

2009年初頭、ほぼ同じタイミングで僕と、ユウキさん当時それぞれ別でやっていたバンドを脱退し、2人で何かやりましょう、という話になりました。

2人とも漠然とディストロを始めてみたいという考えを持っていたので、まず一緒にwith one accordを立ち上げ、その後2人でなんとなくスタジオに入り始めてsalt of lifeもスタートさせました。

2010年から友人に助けてもらいながらサポートベース体制のままライブに出演するようになり、後にMOTHERというバンドを始める大塚くんがベースとして加入します。

その後ユウキさんが脱退し、しばらくサポートドラム体制で活動をしながら、ツインギター体制にしよう、という運びになり、メンバーを探しました。

まずwith one accordをお客さんとしてよく利用してくれていた伊吹さんがベースとして加入し、大塚くんはベースをギターへ持ち替え、その後、タイミング良く岡山から進学のために大阪に引っ越してきた高山くんにドラムとして加入してもらい、4人体制となりました。

この4人でレコーディングを行い、5曲収録の音源「ZERO」をリリースしました。

昨年7月、大塚くんが脱退し、現在は石井(25歳)、伊吹(32歳)、高山(21歳)という3人で活動しています。

長くなりましたがバンド結成から現在までの遍歴は以上です。

salt of life結成の前にユウキさんと2人でどんなバンドにしたいかを相談したのですが、その時話し合った音楽性を現在も追求し続けているように思います。

僕もユウキさんもそれぞれ10代の頃から、2000年代初頭のsnuffy smileを中心とするメロディックパンクを好んでよく聴いており、加えて90年代から現在までの国内外の激情ハードコアも好きだったので、では両方を同時にやってみましょう、ということを話したはずです。

現在ユウキさんはバンドにおらず、伊吹さん、まーくんという2人が加入しましたが、自分の聴く音楽の変化と、加入した2人の趣向を加味しても方向性にほとんど影響はなく、基本的な根元のところは当初からあまり変わっていないと思います。

お話の通り、石井さんの述べた激情ハードコア、2000年代初頭のsnuffy smileからのsalt of lifeは胸が熱くなる、拳を握り掲げたくなるような『PUNK』ですね。

日本のPUNKって?シーンの中で先ずsalt of lifeが浮かんでくれるような時が来るんじゃないかと思います。

そこまで大きい括りで代表されるほどたくさんの人に聴かれる音楽ではないと個人的には思います。

反面、最大公約数みたいな解釈で捉えてもらえるのはとても嬉しいです。

受け入れられ得る人にちゃんと受け入れられるようなバンドになりたいと常々考えてます。

大きい括りは僕のイメージと石井さんのイメージは違いますが、受け入れられる人が増えていくと思います僕は。

それはシーンの中だけとかはわからないですし、どんなやり方がいいとかはわかりませんが…、

どんな仲間のバンドがsalt of lifeの周りにはいますか?

京都で言うとodd eyes、SANHOSE、COWS、zdzis lawなどと共演機会が多いように思います。

他府県だと北海道のTHE SLEEPING AIDES & RAZARBLADES。

東京のshipyards、DAIEI-SPRAY、asthenia。

愛知のkillerpass。徳島のthirsty chords。北九州のinfroなどのバンドがイベントに誘ったり、誘ってもらったりの関係です。

基本的にはパンク/ハードコア寄りのイベントに誘われることが多いですが、京都は適度にジャンルの棲み分けはありつつも、それぞれのバンドが少しずつ跨り合いながら自分たちの居場所を持っていて、どんなバンドとも共演する機会があります。

なので僕らと音楽性はバラバラですがbed、OUTATBERO、FLUID、my ex、my letter、Hi,how are you?、theorem、burning sign、LOW-PASSなど京都で勢力的に活動してるバンドはだいたい自分含めそれぞれのバンドメンバー同士も知り合い、友だちだったりで、年に1回くらいは何かしらのタイミングで共演もしている気がします。

本当にどのライブハウスのどんなイベントに行っても大概知ってる人がいて、極端な話どんなバンドとも「知り合いの知り合い」くらいの関係で完結できるほど人との距離感が近いと思います。

京都を拠点としているsalt of life、全国各地企画で呼ばれたり組んだりと、ディストロ、with one accordでもご活動なさっていて、僕はすごい発信してる人達だなと尊敬すら覚えます。
生言ってすみません。

こういったひとつひとつの活動によってフィードバック、得られたものを教えてください。

京都は元々BASE(東京の高円寺に本店があります)、BEAVER RECORDSなどのCD、レコード屋が、海外のパンク、ハードコア、オルタナロックの音源、それと地元京都のバンドを主とした自主制作のデモ音源などを買える場所として長らく店舗として運営したのですが、5、6年ほど前にどちらも立て続けに閉店してしまったんです。

ディストロを始めたきっかけは色々あるのですが、この2つの店舗、特に思い入れの強かったBASEの閉店は自分にとってとても大きくて、大手のレコード店では取り扱われることのない音源を手に取る機会が減ってしまのはやはりさみしい、では自分でやってしまおう、とディストロ運営をし始めました。

実店舗の取り扱いには程遠いですが、現状仕入れた音源はそれなりの回転率で買ってもらえるようになって、また遠方のバンドから音源を取り扱ってほしい、という連絡をいただけることも増えたので、運営当初に比べると少しは理想の活動に近づけているように思います。

しかしまだまだこれから、という気持ちもあります。

イベント企画に関しては時には1人で、もしくは複数人と一緒に色んな名義で何度も経験してきました。

当初は好きなバンドが京都に来て欲しい、という一心で面識の無い状態からバンドをお誘いすることが多かったのですが、ディストロ、イベントを続けていくうちにどんどん友だちや顔見知りが増えて行って、現在では友人のバンドのレコ発、もしくは海外バンドのツアーの京都公演を企画してほしい、というお願いをいただける機会が増えました。

2014年だけでも5回ほど海外バンドの京都公演を企画してる気がするので、地道にやってきたおかげでこうして頼ってもらえるような存在になれているとしたらとても嬉しいです。

貴重な機会をいただけることが多く毎回楽しいのですが、僕とゆうきさん合わせるとそれぞれほぼ毎月のようにイベントを引き受けていて、やや受け身の状態になってしまってるかな、と思うところもあり、こちらもまだまだ頑張らねば、という思いです。

ディストロ、イベント企画どちらもとにかく「友だちがたくさん増える」、ということが最大の副産物にして最大の喜びかと思います。

北海道から沖縄まで、どんな場所にも友だちがいるなんてなかなか珍しいことではないでしょうか。

同じ関西でも大阪はどちらかというとオープンなイメージがあります。
京都のシーンのバンドは、潜ればすごいバンドたくさんいるのに、もっと外に出ればなーとか思ってるんですが、、、

前述したのですが、京都は本当に音楽のジャンルを超えてバンド同士横の繋がりがとても強く、それが外側から見た時に、閉塞的に見えるという部分はあるのかもしれません。

京都の1番の特徴として、大学生の数がとても多いということがあります。

それ加えて、京都市内の街はライブハウス、スタジオなどが生活圏から徒歩、もしくは自転車圏内に点在しています。

ライブハウスにしてもスタジオにしても、お客さんの半分近くが歩き、自転車で来場して帰っていきます。
それぐらい音楽が生活に密接に寄り添ってる変な都市なのだと思います。

関西において、18〜22歳くらいの若い年でバンドをゼロから結成したとして、自分たちと同じ世代の、同じような嗜好のバンドを探すとなると、京都の大学生のバンドにほぼ必ず行き着くのではないかと思います。

京都の大学は立命館、精華、京産、龍谷あたりから毎年とは言えませんがおもしろい学生バンドが活動し始める傾向にあり、そういったバンドと近付いて活動していく内に、京都の音楽サイクルみたいなものに組み込まれていって、スタジオでの練習、ライブ出演、お客さん、すべて京都の中だけで事足りるようになっていくことが多いかもしれません。

実際僕も大阪の大学に通っていたのですが、立命館に通う同い年の友だちとバンドを組んで、それからどんどん京都の友人、知り合いが急速に増えていき現在に至ります。

一方で大阪の話になりますが、まず大学生の若いバンドが生まれにくい傾向があります。

これは僕が大阪の大学に通っていて常々感じていたことなのですが、まずオリジナルのバンドを組む、という慣習がどこの大学にも極めて少ないということ、それに加えて大学生の生活圏からライブハウスが存在する街中への距離が遠いということも原因としてあるのではないかと思います。

現在も自分の周りで活動している若い大阪のバンドはおそらく活動を共にするバンドが少ないからか、京都を中心にライブ活動をしていたり、もしくはメンバーのほとんどが大阪に住んでいるのに京都のバンド、と名乗っていたりします。

大阪はアメリカ村を中心にライブハウスの数はとても多いですが、やはり土地代が高いからか、京都のライブハウスに比べて格段にレンタル料金が高いという事実があります。

それに加えて異なる生活圏からそれぞれお客さんを集めなければいけない。

そうなるとオープンな活動をせざるを得ないか、もしくは活動的にオープンなバンドが集まってくる、というのが大阪のライブハウスの状況なのかなと思います。

京都のバンド、特に僕たちの周りにいるバンドでも、もちろんできる限りたくさんの人に聴かれたい、ライブを見てほしいとは思っているはずなのですが、そもそも自分たちが好んで聴いている音楽、影響を受けている音楽が70年代〜90年代の古臭いパンクの音楽だったりで、聴かれ得る絶対数というか、自分たちの身の丈を把握した上で活動をすると、どうしても音楽的、金銭的にも小さい循環の中に身を委ねるしかなく、それがどこか受動的にならざるを得ない所以であるかもしれません。

同じメロディックパンク、ポップパンク、メロディックハードコアという言葉でも、それぞれ音楽的に大きく細分化されていて、puFF。さんでインタビューされている他のバンドを見てみても単純に影響を受けているバンドが違っていたり、バンド活動自体に求めているものやスタンスなど、あとは人間的な価値観も微妙に違ってるのかなと思います。

自分たちのコントロールできる範囲で、自分たちのペースで、価値観の近い人たちと、自分たちらしい活動を、と考えた時に僕たちみたいな人間、バンドは京都の風土や慣習が合っているのかな、と思います。

ただ個人的には大阪の街も大好きですし、可能ならば大阪でもたくさん演奏したいです。火影や難波ベアーズなんかいつも面白そうなイベントをやっていますし、大阪に思い入れの強い人はいつでも試行錯誤し続けているのではないでしょうか。

ちょっと長くなり、相当まとまりがなくなりましたが、短く言うと慣習、立地、スタンスなどから来る違いかな、と考えています。

大阪と京都の音楽的な事情は本当に人それぞれの立場から全て異なる意見があると思うので、僕が代表して言うとおかしなところが多々あるかもしれません。

あくまで個人的な印象は以上です。

ありがとうございます、石井さんはどんな時に曲を作りたいと思い、どんな風に作曲を行っているのですか?
やはりライブを意識して曲を作っているんでしょうか?

僕がフレーズ、メロディなどを元に簡単な骨組みをある程度立てて、そこからスタジオにてメンバーと肉付けしていきます。

曲の大本となるのは短いギターのリフだったり漠然とした、展開の流れだったり様々ですが、そういったアイデアが思い浮かぶのはギターを触ってる時よりも、風呂に入ってる時や、歯を磨いてる時、自転車漕いでる時などが多いです。

曲の全体像としてはライブでの曲目に組み込むことを意識して作りますが、凝りたい部分などはライブより先にレコーディングを前提としてアレンジするようにしているので、どちらも意識しながら曲を作っています。

僕は個人的に”trangient advantage,,が最高です!すみません、全部通してやっぱ好きです!イントロって本当大切だと思うんです、
ファーストインプレッションで聴き手が決まるって言っても過言じゃないかと僕は思います。

どの曲も大切な曲だと思いますが、自分たちが演奏してグッとくる、1番自分たちsalt of lifeを表現している曲はどの曲か聞いていいですか?】

曲の思い入れはどの曲もわりと均等ですが、「zero」というCD収録曲の中で1番初期に完成させた曲が”transient advantage,,です。この曲以降salt of lifeらしさみたいなものがうまく定められたような記憶があります。

ゼロという曲が原型自体は最も古いのですが、1度ボツにして大きくリアレンジしました。

結成初期は曲を作っては壊して、というのを繰り返していたような気がします。

ZEROのフィジカル盤は7インチ段ボールジャケで凄く手の込んだ正にDIYの結晶で、こんな作品今まで見たことがありません!!

この作品のこの形にしようと思ったのはどうしてでしょうか?

歌詞カードの絵、CDのバルクの英文はなんて書いてるんでしょうか?
次の音源のときはどうなるだろう?ってワクワクしてますよ!

ディストロを長らくやってきて自主制作音源を手にすることは多かったのですが、せっかくの自主音源なのに淡白な装丁の音源が多かったので、自分がリリースする時は変な形にしようかな、とずっと考えていました。

シルクスクリーンのジャケット、紙を切ったり貼ったりというのは海外の激情ハードコアバンドに憧れた結果です。

バルクの文字はアメリカの大好きな小説です。

次回作はどうしようか、画策中ですがなかなか定まりません。

あまり凝りすぎると枚数をたくさん作れないのでもう少しシンプルにしようかと考えてます。

1st Albumを作るようですが、今現在どのような作品になりそうですか?

・昨年リリースしたEPでバンドとしての軸みたいなものが形作れたかと思うので、延長上的に発展させた曲や、アルバムサイズだからできる振り幅のある曲など収録するつもりです。

昔はこのバンドでアルバムを作ること自体頭になかったのですが、周りの友人のバンドがすごく良いアルバム作品を完成させていることに刺激を受けました。

かなり遅筆かつ寡作な方なので最初で最後のアルバムのつもりで制作します。

流通はご自身のディストロレーベルwith one accordからリリースなんですね、すごくイイ流れだと思います!

今後レーベルとしても機能できたらいいな、という願望も込めてとりあえず名前ばかりのwith one accordリリースとなりました。

何か出してみたい音源があったら自分たちで動けるようになればいいのですが、今のところ特に予定はない状態です。

オムニバスなんかいつか作ってみたいです。

ありがとうございました、では最後にこのインタビューを読んでくださった皆様にメッセージお伝え下さい

読んでくださりありがとうございました。salt of lifeのドラムまーくんがギターボーカルを務めるRevolution for her smile、with one accordの相方であるゆうきさんがドラムを務めるCOWS、excuse to travelもかっこいいので是非聴いてみてください。

REVOLUTION FOR HER SMILE

COWS

excuse to travel

http://excusetotravel.bandcamp.com/releases

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現状以下の店舗でおそらくCD買えるようですので是非チェックお願いします。

・with one accord
http://withoneaccord.cart.fc2.com

・ocean depths distro
http://oddistro.cart.fc2.com

・hand in hand distro
http://northmalllab.thebase.in/2

・senseless records
http://www.senselessrecords.com

・DELTA MARKET
http://deltamarket.cart.fc2.com

・KAZOO distro
http://www.kazoohall.com/pc/online/

・SOULMINE
http://soulmine.jp

@rinkydink studio京都
with one accord presents
“the light at split second vol.13”

出演
・yumi(シンガポール)
・kowloon ghost syndicate(東京)
・thirsty chords(徳島)
・excuse to travel
・salt of life

open 17:00 / start 17:30
ticket: ¥1000 or MORE